【読書感想】日本近代文学館編『芥川龍之介写真集』
芥川龍之介写真集 [ 日本近代文学館 ] created by Rinker ¥3,300 (2026/04/09 02:51:27時点 楽天市場調べ-詳細) Amazon 楽天市場 芥川龍之介写真集 日本近代文学館 編 出版社:秀明大学出版会 発売日:2024/03/31 文豪の横顔 大正期を代表する文豪・芥川龍之介の写真集。日本近代文学史に燦然と輝く芥川の写真は、これまで新潮文学アルバムなどのシリーズでも数多く取り上げられているが、本書は日本近代文学館が所蔵する写真から芥川一人 ...
【読書感想】小林昌樹『調べる技術: 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス』
調べる技術: 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス 小林昌樹 出版社:皓星社 発売日:2022/12/09 お調べものはなんですか? 図書館には「司書」とよばれる人がいること、その認知度はあくまで肌感覚だが決して高くはないと思う。仮に司書という仕事を知っていても、実際なにをやっているのか知らない、あるいは助力を頼んだことがないという人も多いだろう。 本書は、長らく国会図書館に勤め、現在は大学でレファレンスに関する授業も受け持つ著者がおくる「調べもの」の極意を集めたような一冊。調べ物のプロたる「司 ...
【読書感想】彬子女王『飼い犬に腹を噛まれる』
飼い犬に腹を噛まれる 彬子女王 出版社:PHP出版 発売日:2025/09/29 プリンセスの日常事件簿 ベストセラー『赤と青のガウン』のその後を綴ったエッセイ集。新聞掲載のものを中心に、似たような内容のものを全6章立てで収録されている。 まず本書を繰る前に、『赤と青のガウン』以降、『日本美のこころ』『京都 ものがたりの道』など皇族らしい著作が並ぶなか、意表を突くようなタイトルに驚かされる。序盤に収録されているエッセイの表題からとられているとのことだが、その内容を読むにつけても著者の人柄がとてもよく ...
【読書感想】ハル・エルロッド『人生を変えるモーニングメソッド』
人生を変えるモーニングメソッド ハル・エルロッド 著 / 鹿田昌美 訳 出版社:大和書房 発売日:2017/02/22 人生を変える最高な一日の始め方 本書は著者の壮絶な半生の懐古から始まる。 20歳のころ、大学生ながらマーケティング会社でトップの成績を収めたセールスマンでもあった著者は、とある夜のパーティからの帰路、自動車事故により一命は取り留めたものの、再起不能と言われる傷を身体におった。医者からも「今後自足歩行は絶望的」とさじを投げられた。しかし彼は翌年には再びセールスマンとしてトップ10入 ...
【読書感想】森永卓郎『ザイム真理教――それは信者8000万人の巨大カルト』
ザイム真理教――それは信者8000万人の巨大カルト 森永卓郎 出版社:フォレスト出版 発売日:2023/05/22 衰退途上国ニッポンの現状 経済アナリスト・森永卓郎先生による本書。どうして増税は繰り返されるのか、国はなにを目的とし財務省はなにを目指しているのか、膨大なデータと平易で的確な解説で日本経済の実態を暴露している。出版するまでに相当苦労されたというが、「そりゃそうだろうな」と納得できるくらいの内容である。 本書で書かれていることのどこまでが事実か、読む立場によっては疑わしい目を向ける人も ...
【読書感想】斎藤毅『数学原論』
数学原論 斎藤毅 出版社:東京大学出版会 発売日:2020/04/13 学部レベルのほとんどの分野を網羅する数学界の新たなる"魔導書" 『数学原論』といえばブルバキの全37巻7000ページ超のそれがあまりにも有名だが、本書はそのタイトルを拝借し、圏論の視点から現代数学がもつポテンシャルを読み説こうと試みる意欲的な一冊。 しかし、はっきりいって内容は非常にハイレベルなものとなっている。学部で学ぶほぼ全ての分野について網羅的に説明がされているが、まず目次を見て「あ、ここはあの分野のあそこをこんな感じ ...
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【読書感想】清水俊史『ブッダという男 初期仏典を読みとく』
ブッダという男 ――初期仏典を読みとく (ちくま新書) created by Rinker ¥946 (2026/04/08 21:07:28時点 Amazon調べ-詳細) Kindle Amazon 楽天市場 ブッダという男 初期仏典を読みとく 清水俊文 出版社:筑摩書房(ちくま新書1763) 発売日:2023/12/07 人間・ブッダは何を語っていたのか ネット上を一時騒然とさせた仏教学界隈のアカハラ問題。その渦中にあった著者による「あとがき」が脚光を浴び、本書は刊行直後から ...
『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その6(Ⅱ・1~11)
6回目は第2章1~11節 記事一覧はコチラ→『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!(第1章~第2章11節まで) テキスト ①sañjaya uvāca / taṃ tathā kṛpayāviṣṭam aśrupūrṇākulekṣaṇam / viṣīdantam idaṃ vākyam uvāca madhusūdanaḥ // 1 // ②śrībhagavān uvāca / kutastvā kaśmalam idaṃ viṣame samupasthit ...
『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その5(Ⅰ・40~47)
5回目は第1章40~47節 記事一覧はコチラ→『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!(第1章~第2章11節まで) テキスト ①kulakṣaye praṇaśyanti kuladharmāḥ sanātanāḥ / dharme naṣṭe kulaṃ kṛtsnamadharmo'bhibhavatyuta // 40 // ②adharmābhibhavātkṛṣṇa praduṣyanti kulastriyaḥ / strīṣu duṣṭāsu vārṣṇe ...
『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その2(Ⅰ・12~19)
2回目は第1章12~19節をば。 記事一覧はコチラ→『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!(第1章~第2章11節まで) テキスト ①tasya saṃjanayanharṣaṃ kuruvṛddhaḥ pitāmahāḥ / siṃhanādaṃ vinadyoccaiḥ śańkhaṃ dadhmau pratāpavān // 12 // ②tataḥ śankhaśca bheryaśca paṇavānakagomukhāḥ / sahasaivābhyahanyanta ...
『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その3(Ⅰ・20~30)
3回目は第1章20~30節。 記事一覧はコチラ→『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!(第1章~第2章11節まで) テキスト ①atha vyavasthitāndṛṣṭvā dhārtarāṣṭrānkapidhvajaḥ / pravṛtte śastrasaṃpāte dhanurudyamya pāṇḍavaḥ // 20 // hṛṣīkeśaṃ tadā vākyamidamāha mahipate / senayorubhayormadhye rath ...
インド二大叙事詩とヒンドゥー教の聖典について
【改訂記録】 ・2021/02/24 「あらすじ」欄に各巻・章のタイトル追記。 前説 インドの二大叙事詩『マハーバーラタ(Mahābhāratam)』と『ラーマーヤナ(Rāmāyana)』、そしてヒンドゥー教における最高の聖典と称される『バガヴァット・ギーター(Śrīmadbhagavad gītā)』について、その概要をまとめてみました(個人的な復習の意味も含め)。 かなりザックリとしたまとめになっていますが、本記事はちょっと実験したい部分もあって、今後も随時改訂したりしていきたいと思います。 ...
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令和の時代に鎌倉幕府に思いを馳せてみた~後鳥羽院をめぐるフィールドワークその3~
Field work on KAMAKURA Shogunate around the Jokyu war age. 2019年末、例の後鳥羽院単推しの通称ママとの取材旅行の前に、ひとりブラっと古都・鎌倉に残る承久の乱関連の史蹟を巡ってきましたというレポ。 目次 ・切通しのこと ・冬の由比ガ浜 ・承久の乱を彩った人々の眠る場所と日蓮の消息 ・鶴岡八幡宮と承久の乱 参考文献 Amazon図説 鎌倉府 新版改訂 鎌倉観光文化検定 公式テキストブック 切通しのこと 平安時代末、栄華を極めた平家の ...
後鳥羽院『遠島御百首』私見その2~夏 十五首~
・その1~春 二十首~ ・その2~夏 十五首~ ・その3~秋 二十首~ ・その4~冬 十五首~ ・その5~雑 三十首(上)~ ・その6~雑 三十首(下)~ 夏十五首 目次 二十一、けふとてや 二十二、ふるさとを 二十三、たをやめの 二十四、暮かゝる 二十五、あやめふく 二十六、いまはとて 二十七、五月雨に 二十八、さみだれに 二十九、難波江や 三十、あはれにも 三十一、ゆふだちの 三十二、夕すゞみ 三十三、したくゆる 三十四、くれたけの 三十五、見るか ...
【佐渡の秘境!!】順徳院崩御の地・堂所御所跡へ【佐渡の入江の順徳院 後編】
Field work on JUNTOKU Tenno[22,Oct,1197~7,Oct,1242(10,Sep,Kenkyu8~12,Sep,Ninji3):84nd emperor(reigning:1210~1221)and Retired Emperor]. Click here for the part1 前編はこちら ↓↓↓↓ 佐渡の入江の順徳院 前編~後鳥羽院をめぐるフィールドワークその2~ パパ・後鳥羽院譲りの文武両道の逸材 目次 前説 堂所御所跡へ ...
後鳥羽院『遠島御百首』私見その5~雑 三十首(上)~
・その1~春 二十首~ ・その2~夏 十五首~ ・その3~秋 二十首~ ・その4~冬 十五首~ ・その5~雑 三十首(上)~ ・その6~雑 三十首(下)~ 雑三十首(上) 目次 七十一、いにしへの 七十二、をきわびぬ 七十三、とへかしな 七十四、もしほやく 七十五、かもめなく 七十六、なみまゆく 七十七、しほかぜに 七十八、さととをみ 七十九、とはるゝも 八十、ながき夜を 八十一、あかつきの 八十二、とにかくに 八十三、すぎにける 八十四、夕月夜 八十 ...
藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 その6(建保元年~建保6年)
後鳥羽院像に迫るための資料 (甚之助蔵 『宸記集』藝林社、昭和49年。田邑二枝『海士町史』海士町役場、昭和49年) ・【運命の四の宮】藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 序奏 ・その1 治承4年~建仁元年(第1巻) ・その2 建仁2年~元久元年(第1巻) ・その3 元久2年~建永元年(第1巻) ・その4 承元元年~承元2年(第2巻) ・その5 建暦元年~建暦2年(第2巻) ・その6 建保元年~建保6年(第2巻) ・その7 承久元年~嘉禎元年・その後(第2・3巻 ...
【とはずがたり】「『明月記』の後鳥羽院」よもやま話
調査・研究に用いているノート。 「藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿」調査中の机の上w 目次 ・きっかけ ・隠岐、集中豪雨 ・愛憎半ば、悲喜交々 その1 ・愛憎半ば、悲喜交々 その2 ・ママ、クルマにはねられる ・『吉記』のこと ・青天の霹靂 ・ママ、怒る! ・老いたる定家と後鳥羽院 ・拝啓、藤原定家さま Amazon 夢のなかぞら―父 藤原定家と後鳥羽院 ・きっかけ 「まあ、またなんとも面白そうなことを……」 2021年春、私は ...
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夏目漱石『こころ』の散歩道
「日本で一番売れている」本(2016年時点) cf,漱石没後100年、人気衰えず 書店で文庫フェア 夏目漱石『こころ』(新潮文庫版) 夏目漱石後期三部作の一つ『こころ』。 その中でも第三章にあたる「下 先生と遺書」は今でも高校の教科書に掲載されている。 あらすじに関しては……長くなるので以下のサイトに譲ります。 cf,夏目漱石「こころ」のあらすじを紹介 さて、主人公の『私』が鎌倉で出会った『先生』は、学生時代に現在の文京区小石川にある伝通院裏で下宿していたのですが、物語のキーパーソンで ...
【探訪】上野『大統領』私的呑みかた論w
Amazon 上野アンダーグラウンド ※この記事は飲酒を薦めるものではありません。 未成年の飲酒は法律で禁じられています。 また飲酒運転は絶対にやめましょう。 お酒は程よく気持ちよく! 数年前、「遊んで学ぶお父さん」のUronpoiさんを誘って以来、氏をどっぷりハマらせてしまった感があって若干の責任を感じていたりするのですが、よくよく考えたら自分でレポを書いたことがないなと思い、ホント今更ながらの「大統領」レポ。 レポートと言っても、普段どんな風に大統領で呑んでい ...
【谷根千の終着駅】由緒正しい下町食堂『動坂食堂』で食す!
※2019年12月に訪問した折りの記事です! さて以前、本家の方で谷根千の散歩レポートを書いた際、千駄木・団子坂のところで「近くの動坂下にある『動坂食堂』がオススメ」みたいなこともあわせて書きましたが、今回は"やっと"件の『動坂食堂』に再訪できたので、その時のレポートです。 cf,谷根千を歩く。 谷根千を歩く。【おまけ編】 Amazon 新版 谷根千ちいさなお店散歩 さてまず個人的な思い出なのですが、東京に住んでいた頃、ここ『動坂食堂』さんの近くに住んでいたこともあっ ...
【溢れ出る昭和感】新宿の老舗食堂・長野屋で定食を食べる。
さて昨年末に上京していた折、久々に行ってみたのでサクッとレポートです。都内住のころ新宿界隈で用事があるとき、食事時なり小腹が空いたときなどにちょいちょい食べにきていたお店。 あのころangle 街と地図の大特集1979新宿・池袋・吉祥寺・中央線沿線編 Kindle版 風景は記憶の順にできていく 新宿駅東南口を出てすぐ。様々な飲食店がひしめく新宿の街のなかでひときわ異彩を放っているのがここ「長野屋」。 この建物に見覚えのある方も多いはず。 こちらの長野屋さんはその外観からもわ ...
【2021改訂版】ブログの更新サボってうつ病と闘ってきた
さて今から遡ること6,7年前、メインの方で『ブログの更新サボって鬱病と闘ってきた』(現在削除済み)という記事をアップした。 公開当時はまだまだ頭もボンヤリという感じで、実際その後一年半にわたって更新も休止。その間、なんだかんだ寛解した。 寛解後は再びいろんなことにチャレンジしてみたくなったりで、結果目まぐるしい毎日を送るなか、自分がうつ病だったこともそれに関する記事をアップしたことも忘れていた。 しかし先日、メインの方で『【 鬱病 】経験者が語る! うつ病になるとできないこと5選!【 症状 】』と ...
歌人・鳥居さんに会ってきた~三浦綾子記念文学館講演会レポ~
6月13日、北海道旭川市在の三浦綾子記念文学館において、開館20周年を記念した特別講演会が開催された。 ゲストは"セーラー服の歌人"として注目されている歌人・鳥居氏だ。 キリンの子 鳥居歌集 2016年に本家・ネト見の方でも紹介した歌集『キリンの子』は現在までに累計2万部を売り上げている。また、彼女の壮絶な半生もまた注目されている理由のひとつに挙げられていると思うが、今回はそんな前提は一旦置いて、一読者として実際どのような人なのか気になっていたのでその講演会を聴きに行ってきましたというレポー ...
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