感想・レビュー

2025/6/21

【読書感想】『シャーロック・ホームズの護身術 バリツ: 英国紳士がたしなむ幻の武術』

シャーロック・ホームズの護身術バリツ created by Rinker Kindle Amazon 楽天市場  シャーロック・ホームズの護身術 バリツ: 英国紳士がたしなむ幻の武術 バートン・ライト 著 / 田内志文 訳 / 新美智士 監修 出版社:平凡社 発売日:2024/03/22    シャーロック・ホームズの護身術バリツ Kindle版   世界初の総合格闘技  言わずと知れた世界的推理小説シリーズ「シャーロック・ホームズ」。その中でホームズが心得を持っていたとされる格闘術が「バリツ」 ...

感想・レビュー

2019/11/21

【読書感想】岸政彦『図書室』

  図書室 岸政彦 出版社:新潮社 発売日:2019/06/27 忘れてしまった大切な思い出の空気を詰め込んだ玉手箱  社会学者・岸政彦氏の中編小説とエッセイからなる本書は、昭和の終わりの頃の雰囲気漂う大阪が舞台の作品だ。  前半の小説は、一人の中年女性が日々の何気ない喧噪の中で、ふと忘れかけていた古い公民館の図書室をめぐる尊い思い出を回帰するというもの。思い出のそれ自体に取り立てた大事件があるわけではなく、一連のストーリーの中に淡々とした小さなエピソードが重層的に積み重なった印象がある。決してポジティブ ...

感想・レビュー

2021/12/26

【読書感想】堀元見『教養(インテリ)悪口本』

  教養(インテリ)悪口本 堀元見 出版社:光文社 発売日:2021/12/21 世界一オシャレな罵倒の言葉  ときどき本家の方でも紹介しているゆる言語学ラジオのプロデューサー兼出演者の堀元さんの著作。「うんちくオジサン」の自称に恥じぬ教養の高さを動画内でも存分に発揮してくれていますが、本書ではそれに輪をかけて、言われた瞬間ハトが豆鉄砲を食ったような表情になること請け合いの底意地悪い(←褒め言葉)罵詈雑言が並んでいる。  「相手を罵倒するにも知性でオシャレにやってやろうぜ!」と、いつもの口調で言っているか ...

感想・レビュー

2023/1/25

【読書感想】さーたり『外科医のママ道! 腐女医の医者道!エピソードゼロ』

  外科医のママ道! 腐女医の医者道!エピソードゼロ さーたり 出版社:KADOKAWA 発売日:2020/03/18 医師であること母であることオタクであること  「腐女子」×「女医」=「腐女医」こと、外科医そして三人のママとしての活躍するさーたり先生のエッセイコミックシリーズ、その前日譚。医療と子育ての現場の奮闘を描いた作品は、コミカルなタッチと相俟ってブログはもとより書籍としても人気が根強い。  テレビドラマにみられるようなものと違って、実際の医療現場の雰囲気や様子を現役医師が伝えてくれる書籍や動画 ...

感想・レビュー

2022/3/30

【読書感想】ヘンリー・D・ソロー『森の生活-ウォールデン-』

  森の生活 上: ウォールデン (岩波文庫) 森の生活〈下〉ウォールデン (岩波文庫) ヘンリー・D・ソロー / 飯田実 訳 出版社:岩波書店(岩波文庫) 発売日:1995/09/18 名著:元祖ミニマリストによる知的生活のすすめ  「Countorygentleman」という言葉がある。  地方に自らの領地をもつ英国貴族が議会のない時期はそこに留まり、国家の一大事にはロンドンへ駆け付け腕を振るう、そんな英国紳士の在り方を示したものだ。  日本においては白州次郎や南方熊楠などがそう表現される場合がある。 ...

感想・レビュー

2023/4/7

【読書感想】『ドラゴン学総覧 NEW EDITION』

  ドラゴン学総覧 NEW EDITION ドゥガルド・A・スティール 編 / こどもくらぶ 訳 出版社:今人社 発売日:2014/07/01 ドラゴン、雄々しくも謎多きその神秘  2000年代に相次いで翻訳された『ドラゴン学』『ドラゴン学入門』。さまざまなギミックを駆使した絵本風の体裁で、子どもから大人まで楽しめる可能性を秘めていた。本書はその集大成版である。  前二冊に比して文章が多めなので本気度の違いが感じられるが、一般書に比べればまだまだ図解もイラストも豊富で親しみやすさがある。    一連の書籍 ...

もっと見る

インド哲学仏教学

2023/6/10

『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その5(Ⅰ・40~47)

       5回目は第1章40~47節  記事一覧はコチラ→『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!(第1章~第2章11節まで)       テキスト   ①kulakṣaye praṇaśyanti kuladharmāḥ sanātanāḥ /  dharme naṣṭe kulaṃ kṛtsnamadharmo'bhibhavatyuta // 40 // ②adharmābhibhavātkṛṣṇa praduṣyanti kulastriyaḥ /  strīṣu duṣṭāsu vārṣṇe ...

インド哲学仏教学

2026/8/4

【ヒンドゥー教の聖典】『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!~前説~

      目次  まえがきと若干の解説  『バガヴァッドギーター』テキスト  参考文献        【本編】  ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その1(Ⅰ・1~11)  ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その2(Ⅰ・12~19)  ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その3(Ⅰ・20~30)   ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その4(Ⅰ・31~39)  ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その5(Ⅰ・40~47)  ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!そ ...

インド哲学仏教学

2023/6/13

【ゆる解説】『「バガヴァッドギーター」原典訳してみた』補遺

『マハーバーラタ』におけるクルクシェートラの戦いを描いた18世紀の写本(A Tribute to Hinduismより)      目次  ・人名用語解説  ・超要約「バガヴァッドギーター」  ・「ギーター」こぼれ話し  参考文献    ※本編はコチラから!        Amazon  いちばんていねいでいちばん易しいインド哲学 超入門『バガヴァッド・ギーター』       人名用語解説(第1章~第2章11節に限る) ・アシュヴァッターマン:ドローナの長男。カウラヴァ軍の勇士。 ・アナンタヴィジャヤ:ユ ...

インド哲学仏教学

2023/6/10

『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その2(Ⅰ・12~19)

   2回目は第1章12~19節をば。  記事一覧はコチラ→『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!(第1章~第2章11節まで)     テキスト   ①tasya saṃjanayanharṣaṃ kuruvṛddhaḥ pitāmahāḥ /  siṃhanādaṃ vinadyoccaiḥ śańkhaṃ dadhmau pratāpavān // 12 // ②tataḥ śankhaśca bheryaśca paṇavānakagomukhāḥ /  sahasaivābhyahanyanta ...

インド哲学仏教学

2023/6/10

『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その3(Ⅰ・20~30)

       3回目は第1章20~30節。  記事一覧はコチラ→『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!(第1章~第2章11節まで)       テキスト   ①atha vyavasthitāndṛṣṭvā dhārtarāṣṭrānkapidhvajaḥ /  pravṛtte śastrasaṃpāte dhanurudyamya pāṇḍavaḥ // 20 //  hṛṣīkeśaṃ tadā vākyamidamāha mahipate /  senayorubhayormadhye rath ...

インド哲学仏教学

2023/6/10

『バガヴァッドギータ―』原典訳してみた!その1(Ⅰ・1~11)

 さて『バガヴァッドギータ―』原典訳してみた!の一回目は第1章1~11節までです。  今回扱うテキストについては前説編を参照のこと。 テキスト   ①dhṛtarāṣṭra uvāca /  dharmakṣetre kurukṣetre samavetā yuyutsavaḥ /  māmakāḥ pāṇḍavāścaiva kimakurvata saṃjaya // 1 // ②saṃjaya uvāca /  dṛṣṭvā tu pāṇḍavānīkam vyūḍhaṃ duryodhanasta ...

もっと見る

後鳥羽院project

2021/10/28

藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 その3(元久2年~建永元年)

     後鳥羽院の姿を記録する主な公家日記  (甚之助蔵 九条兼実『玉葉』国書刊行会、明治39年刊。九条道家『玉蘂』今川文雄校訂、思文閣出版、昭和59年刊)   ・【運命の四の宮】藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 序奏   ・その1 治承4年~建仁元年(第1巻)   ・その2 建仁2年~元久元年(第1巻)   ・その3 元久2年~建永元年(第1巻)   ・その4 承元元年~承元2年(第2巻)   ・その5 建暦元年~建暦2年(第2巻)   ・その6 建保元年~建保6年(第2巻)   ・その7 承久元 ...

後鳥羽院project

2022/9/20

【運命の四の宮】藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 序奏

 本稿は、後鳥羽院生前の出来事のうち、院のその後の人生に影響を与えたであろう事柄を、公卿日記をはじめとした史料より抽出したものである。  注意事項として、記事内の各天皇および院の呼称は省略している。また本稿タイトルの「運命の四の宮」は、目崎徳衛『史伝後鳥羽院』の一節による。   ・その1 治承4年~建仁元年(第1巻)   ・その2 建仁2年~元久元年(第1巻)   ・その3 元久2年~建永元年(第1巻)   ・その4 承元元年~承元2年(第2巻)   ・その5 建暦元年~建暦2年(第2巻)   ・その6  ...

後鳥羽院project

2019/8/10

佐渡の入江の順徳院 前編~後鳥羽院をめぐるフィールドワークその2~

      Field work on JUNTOKU Tenno[22,Oct,1197~7,Oct,1242(10,Sep,Kenkyu8~12,Sep,Ninji3):84nd emperor(reigning:1210~1221)and Retired Emperor].  He is a scholarship and the martial arts who resembles his father.  However, he was condemned to SADO due to the ...

後鳥羽院project

2018/11/6

後鳥羽院を巡るフィールドワーク【大原御陵・水無瀬神宮・隠岐】

後鳥羽院 第二版 後鳥羽院 (コレクション日本歌人選)  Field work on Go-Toba Tenno[6,Aug,1180~28,Mar,1239(14,Jul,Jisho4~22,Feb,enoh1):82nd emperor(reigning:1183~1198)and Retired Emperor].  He was also a master of Waka(Waka is Japanese traditional poetry) in Japan medieval history. ...

後鳥羽院project

2021/12/17

藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 その7 承久元年~嘉禎元年・その後(第2・3巻)

     後鳥羽院像に迫るための資料  (甚之助蔵 『大日本史料』第4輯、東京大学史料編纂所、昭和43年)   ・【運命の四の宮】藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 序奏   ・その1 治承4年~建仁元年(第1巻)   ・その2 建仁2年~元久元年(第1巻)   ・その3 元久2年~建永元年(第1巻)   ・その4 承元元年~承元2年(第2巻)   ・その5 建暦元年~建暦2年(第2巻)   ・その6 建保元年~建保6年(第2巻)   ・その7 承久元年~嘉禎元年・その後(第2・3巻) 目次 ●藤原定家 ...

後鳥羽院project

2019/8/15

【佐渡の秘境!!】順徳院崩御の地・堂所御所跡へ【佐渡の入江の順徳院 後編】

 Field work on JUNTOKU Tenno[22,Oct,1197~7,Oct,1242(10,Sep,Kenkyu8~12,Sep,Ninji3):84nd emperor(reigning:1210~1221)and Retired Emperor].  Click here for the part1  前編はこちら   ↓↓↓↓  佐渡の入江の順徳院 前編~後鳥羽院をめぐるフィールドワークその2~      パパ・後鳥羽院譲りの文武両道の逸材      目次  前説  堂所御所跡へ ...

もっと見る

レポート

2021/3/12

【浪人時代の思い出】アリミツ君とマコちゃんのこと。

 受験シーズンも終わりに近づき、高校・大学はじめ、いろんなところで合格発表の知らせを耳にする季節となった。  毎年この時期になると、必ず浪人していた頃のことを思い出す。  私は某大手予備校で一年間浪人生活を送り、その間は予備校付属の寮で生活していた。  花の都・TOKYOに出てきたはずが、そこはなぜか木々の緑豊かで動物の鳴き声響くところだった。    人生初の満員電車。  都心ド真ん中にある予備校校舎へ通う日々。  起きてる時は(当然)勉強漬けだったが、ときどき破目を外して寮の仲間たちと長時間語り合ってい ...

レポート

2025/1/3

湖に沈む「幻の橋」タウシュベツ川橋梁を行く!

     ※本記事の内容は2024年08月時点のものです。  北海道上士幌町。  大雪山東南麓に位置するこの街には、「幻の橋」と呼ばれる橋がある。正式名称・タウシュベツ川橋梁は、知る人ぞ知る北海道屈指の秘境だ(「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」として北海道遺産や近代化産業遺産に認定されている。なお)。  これは2024年08月にタウシュベツ川橋梁を訪れた時のレポートです(なお見学方法はこちらから)。   300ピース ジグソーパズル KAGAYA 幻の銀河橋(北海道)-天の川とタウシュベツ川橋梁- ...

レポート 後鳥羽院project

2022/2/24

【とはずがたり】「『明月記』の後鳥羽院」よもやま話

       調査・研究に用いているノート。    「藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿」調査中の机の上w   目次  ・きっかけ  ・隠岐、集中豪雨  ・愛憎半ば、悲喜交々 その1  ・愛憎半ば、悲喜交々 その2  ・ママ、クルマにはねられる  ・『吉記』のこと  ・青天の霹靂  ・ママ、怒る!  ・老いたる定家と後鳥羽院  ・拝啓、藤原定家さま    Amazon  夢のなかぞら―父 藤原定家と後鳥羽院   ・きっかけ   「まあ、またなんとも面白そうなことを……」        2021年春、私は ...

レポート

2018/12/25

夏目漱石『こころ』の散歩道

 「日本で一番売れている」本(2016年時点)  cf,漱石没後100年、人気衰えず 書店で文庫フェア   夏目漱石『こころ』(新潮文庫版)  夏目漱石後期三部作の一つ『こころ』。  その中でも第三章にあたる「下 先生と遺書」は今でも高校の教科書に掲載されている。  あらすじに関しては……長くなるので以下のサイトに譲ります。   cf,夏目漱石「こころ」のあらすじを紹介  さて、主人公の『私』が鎌倉で出会った『先生』は、学生時代に現在の文京区小石川にある伝通院裏で下宿していたのですが、物語のキーパーソンで ...

レポート

2019/2/6

【溢れ出る昭和感】新宿の老舗食堂・長野屋で定食を食べる。

 さて昨年末に上京していた折、久々に行ってみたのでサクッとレポートです。都内住のころ新宿界隈で用事があるとき、食事時なり小腹が空いたときなどにちょいちょい食べにきていたお店。   あのころangle 街と地図の大特集1979新宿・池袋・吉祥寺・中央線沿線編 Kindle版 風景は記憶の順にできていく      新宿駅東南口を出てすぐ。様々な飲食店がひしめく新宿の街のなかでひときわ異彩を放っているのがここ「長野屋」。        この建物に見覚えのある方も多いはず。  こちらの長野屋さんはその外観からもわ ...

レポート

2020/5/1

【文豪ご用達w】老舗旅館『鳳明館』に泊まってきたときの話し【文京区本郷】

         ※2019年年末に宿泊しました。        Amazon  「谷根千」地図で時間旅行        コロナウイルスの問題で自粛の風吹き荒れる昨今ですが、今年三月、東京文京区にある老舗旅館・鳳明館からこのようなプランが発表されてのをご記憶されているでしょうか?  ●「先生、進んでますか?」進捗コールも完備。旅館「鳳明館」にて、大正・昭和の人気作家になった気分を味わえる「文豪缶詰プラン」 (かーずSP 2020年3月9日)  現在はテレワークにも対応したデイユースプラン「3密・心配ご無用 ...

もっと見る