【読書感想】『老舗書店「有隣堂」が作る企業YouTubeの世界 』
老舗書店「有隣堂」が作る企業YouTubeの世界 ~「チャンネル登録」すら知らなかった社員が登録者数20万人に育てるまで~ 有隣堂YouTubeチーム 出版社:ホーム社 発売日:202302/24 チームワークがもたらす力の本質とは? 都内住みの頃、近場にあったこともあって結構好んで利用していたのが有隣堂だった。その店舗は決して大きくはなかったけれど、本の種類が豊富で実に重宝していた。「内地(青森以南)にはこういう本屋もあるんだ~」と、北海道出身の私は随分驚いたのを覚えている。実際には本店のある神奈 ...
【読書感想】船瀬俊介『「食べない」ひとはなぜ若い? 空腹でオン!「長寿遺伝子」の驚異』
「食べない」ひとはなぜ若い? 空腹でオン!「長寿遺伝子」の驚異 船瀬俊介 出版社:ヒカルランド 発売日;2018/02/06 食べる量を減らすこと、「抗齢学」の奇跡を謳う 「大食短命」という言葉がある。文字通り「大食いの人は短命である」という意味だが、果せるかな我々が子どもの頃から言って聞かされてきたことと若干矛盾する風でもある。 「三食しっかりよく食べ栄養をつけて……」という文言も今は昔で、2016年にノーベル医学生理学賞を受賞した大隅教授の研究テーマである「オートファジー(細胞自食作用)」、あ ...
【読書感想】八條忠基『呪術と科学の有職故実図鑑』
呪術と科学の有職故実図鑑 八條忠基 出版社:平凡社 発売日:2025/11/27 気軽に触れ合える有職故実の世界 古代日本において呪術とは科学そのものであったという視点から、日本の伝統的な生活様式や文化的背景を紐解く本書は、とにかく知識欲が満たされる一冊だといえる。学生時代、授業そっちのけで国語便覧や世界史・日本史の資料集に目を通していた経験のある人なら分かるであろう、あの感覚そのままで読める図鑑なのだ。 有職故実という言葉だけでどこかお堅いものを感じる人もいるかもしれない。確かに内容は学術的にき ...
【読書感想】小林昌樹『調べる技術: 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス』
調べる技術: 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス 小林昌樹 出版社:皓星社 発売日:2022/12/09 お調べものはなんですか? 図書館には「司書」とよばれる人がいること、その認知度はあくまで肌感覚だが決して高くはないと思う。仮に司書という仕事を知っていても、実際なにをやっているのか知らない、あるいは助力を頼んだことがないという人も多いだろう。 本書は、長らく国会図書館に勤め、現在は大学でレファレンスに関する授業も受け持つ著者がおくる「調べもの」の極意を集めたような一冊。調べ物のプロたる「司 ...
【読書感想】『名言 中原中也』
名言 中原中也 出版社:彩図社 発売日:2010/11/24 不世出の詩人・中原中也の心象風景に触れる詩編 本家の羅列ニュースのコメントなどで時々書いているが、わたしは太宰治が嫌いだ。 正確には太宰はじめ無頼派作家の生き様が好きではない、といったところだ。彼らの私生活は破天荒そのもの。それでいて至極マットウなことを語っている。無頼漢な生き様とは裏腹に、その内面は実に真面目で確固たる信念がある。そこが彼らの魅力そのものなのだろうけど、個人的に到底受け入れられない。不良の格好をした好人物は、結局のところ ...
【読書感想】赤井佳子『赤井図鑑』
赤井図鑑 赤井佳子 出版社:扶桑社 発売日:2021/11/17 ある夫婦の愛の形。夫婦円満のひけつとは? 元プロボクサーで俳優の赤井英和さん。某引越し業者のテレビCMはじめ、数々のドラマや映画での演技には定評がある。 そんな赤井さんの妻にして、事務所社長兼マネージャを務める佳子さん。夫との何気ない日常をSNS上に投稿したところ大反響を呼び、フォロワーは20万人を超える。そんなSNSの投稿を書籍化したのが本書となる。 まず、表紙を飾る一枚で気が付くことがあるだろう。腰にタオルを巻いた姿で玄関先に ...
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『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その6(Ⅱ・1~11)
6回目は第2章1~11節 記事一覧はコチラ→『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!(第1章~第2章11節まで) テキスト ①sañjaya uvāca / taṃ tathā kṛpayāviṣṭam aśrupūrṇākulekṣaṇam / viṣīdantam idaṃ vākyam uvāca madhusūdanaḥ // 1 // ②śrībhagavān uvāca / kutastvā kaśmalam idaṃ viṣame samupasthit ...
【ゆる解説】『「バガヴァッドギーター」原典訳してみた』補遺
『マハーバーラタ』におけるクルクシェートラの戦いを描いた18世紀の写本(A Tribute to Hinduismより) 目次 ・人名用語解説 ・超要約「バガヴァッドギーター」 ・「ギーター」こぼれ話し 参考文献 ※本編はコチラから! Amazon いちばんていねいでいちばん易しいインド哲学 超入門『バガヴァッド・ギーター』 人名用語解説(第1章~第2章11節に限る) ・アシュヴァッターマン:ドローナの長男。カウラヴァ軍の勇士。 ・アナンタヴィジャヤ:ユ ...
【読書感想】ヴィヤーサ著・石原美里訳『邦訳マハーバーラタ 寡妃の巻』
邦訳マハーバーラタ 寡妃の巻 created by Rinker ¥2,200 (2026/04/15 01:59:34時点 Amazon調べ-詳細) Amazon 楽天市場 邦訳マハーバーラタ 寡妃の巻 ヴィヤーサ 著 / 石原美里 訳 出版社:パブファンセルフ 発売日:2024/01/29 愛する者を失った悲しみと屈辱 インドの二大叙事詩『マハーバーラタ』と『ラーマーヤナ』。そのうち『マハーバーラタ』(以下MBh)の第11巻「Strī-Parvan」の日本語訳注本。 MB ...
【ヒンドゥー教の聖典】『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!~前説~
目次 まえがきと若干の解説 『バガヴァッドギーター』テキスト 参考文献 【本編】 ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その1(Ⅰ・1~11) ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その2(Ⅰ・12~19) ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その3(Ⅰ・20~30) ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その4(Ⅰ・31~39) ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その5(Ⅰ・40~47) ・『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!そ ...
『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!その4(Ⅰ・31~39)
4回目は第1章31~39節。 記事一覧はコチラ→『バガヴァッドギーター』原典訳してみた!(第1章~第2章11節まで) テキスト ①nimittāni ca paśyāmi viparītāni keśava / na ca śreyo'nupaśyāmi hatvā svajanamāhave // 31 // ②na kāṅkṣe vijayaṃ kṛṣṇa na ca rājyaṃ sukhāni ca / kiṃ no rājyena govinda kiṃ bh ...
【読書感想】清水俊史『ブッダという男 初期仏典を読みとく』
ブッダという男 ――初期仏典を読みとく (ちくま新書) created by Rinker ¥946 (2026/04/15 00:53:09時点 Amazon調べ-詳細) Kindle Amazon 楽天市場 ブッダという男 初期仏典を読みとく 清水俊文 出版社:筑摩書房(ちくま新書1763) 発売日:2023/12/07 人間・ブッダは何を語っていたのか ネット上を一時騒然とさせた仏教学界隈のアカハラ問題。その渦中にあった著者による「あとがき」が脚光を浴び、本書は刊行直後から ...
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後鳥羽院『遠島御百首』私見その2~夏 十五首~
・その1~春 二十首~ ・その2~夏 十五首~ ・その3~秋 二十首~ ・その4~冬 十五首~ ・その5~雑 三十首(上)~ ・その6~雑 三十首(下)~ 夏十五首 目次 二十一、けふとてや 二十二、ふるさとを 二十三、たをやめの 二十四、暮かゝる 二十五、あやめふく 二十六、いまはとて 二十七、五月雨に 二十八、さみだれに 二十九、難波江や 三十、あはれにも 三十一、ゆふだちの 三十二、夕すゞみ 三十三、したくゆる 三十四、くれたけの 三十五、見るか ...
藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 その5(建暦元年~建暦2年)
後鳥羽院の姿を記録する主な公家日記3 (甚之助蔵 『源家長日記』風間書房、昭和60年。『続史料大成21 伯家五代記』臨川書店、昭和42年。藤原長兼『増補史料大成31 三長記』臨川書房、昭和40年。藤原経房『史料大成22・23 吉記』内外書籍、昭和10年) ・【運命の四の宮】藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 序奏 ・その1 治承4年~建仁元年(第1巻) ・その2 建仁2年~元久元年(第1巻) ・その3 元久2年~建永元年(第1巻) ・その4 承元元年~承元2年(第2巻) ...
後鳥羽院『遠島御百首』私見その4~冬 十五首~
・その1~春 二十首~ ・その2~夏 十五首~ ・その3~秋 二十首~ ・その4~冬 十五首~ ・その5~雑 三十首(上)~ ・その6~雑 三十首(下)~ 冬十五首 目次 五十六、見し世にも 五十七、冬くれば 五十八、しもがれの 五十九、かみな月 六十、をのづから 六十一、こぞよりは 六十二、そめのこし 六十三、たつた山 六十四、苔しける 六十五、冬ごもり 六十六、やまかぜの 六十七、さながらや 六十八、けさみれば 六十九、おく山の 七十、かぞふれば ...
後鳥羽院『遠島御百首』私見その5~雑 三十首(上)~
・その1~春 二十首~ ・その2~夏 十五首~ ・その3~秋 二十首~ ・その4~冬 十五首~ ・その5~雑 三十首(上)~ ・その6~雑 三十首(下)~ 雑三十首(上) 目次 七十一、いにしへの 七十二、をきわびぬ 七十三、とへかしな 七十四、もしほやく 七十五、かもめなく 七十六、なみまゆく 七十七、しほかぜに 七十八、さととをみ 七十九、とはるゝも 八十、ながき夜を 八十一、あかつきの 八十二、とにかくに 八十三、すぎにける 八十四、夕月夜 八十 ...
【隠岐ふたたび…】RE:後鳥羽院を巡るフィールドワーク~後編~
前回のあらすじ コロナ禍を経て念願の隠岐再訪を目指したワタクシ甚之助は、酷暑の中を必死の思いで隠岐・海士町に降り立った。 そして遂に、前回目の当たりにすることのできなかった後鳥羽院「お腰掛けの石」と対面する。 次いで、SNS上では長らく付き合いのある通称・元大賞さんと邂逅し、ふたたび隠岐神社・御在所&火葬塚跡へと足を踏み入れた。そこで目にしたものは「ひと夏の幻」だった……。 目次 ・पुनर्मिलाम ओकि・・・ ・キーポイント美保関 ・それからのこと 出雲国風土記 (講談社 ...
京の都とその周辺と【RE:後鳥羽院を巡るフィールドワークその2】
目次 プロローグ~そうだ京都へ行こう!~ 金ヶ原の裾野 私的聖地巡礼 参考文献 るるぶ京都’25 (るるぶ情報版) created by Rinker ジェイティビィパブリッシング ¥289 (2026/04/14 19:37:21時点 Amazon調べ-詳細) Amazon 楽天市場 プロローグ~そうだ京都へ行こう!~ 2023年末、所用をかねて上京した折、一日半ほど予定がぽっかり空いてしまった・・・。 今までならこんな時、時間が出来れば国会図書館に籠 ...
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小型ジンバルカメラ『DJI Pocket2』導入してみた!
ここでは正式に報告していませんでしたが、Youtube始めてました(笑) cf,ゆーちゅーぶはじめました。 - jinnosuke-labo on Youtube そこで今回撮影用機材として、VLOG等に特化したジンバルカメラ『DJI Pocket2』を購入したのでそのレビューなんかをササっと書いてみたいと思います。 このDJI Pocket2は、手軽に使えるポケットジンバルとして話題になった『DJI Osmo Pocket』の後継機になります。 Amazon 【国内正規品】 DJI ...
【溢れ出る昭和感】新宿の老舗食堂・長野屋で定食を食べる。
さて昨年末に上京していた折、久々に行ってみたのでサクッとレポートです。都内住のころ新宿界隈で用事があるとき、食事時なり小腹が空いたときなどにちょいちょい食べにきていたお店。 あのころangle 街と地図の大特集1979新宿・池袋・吉祥寺・中央線沿線編 Kindle版 風景は記憶の順にできていく 新宿駅東南口を出てすぐ。様々な飲食店がひしめく新宿の街のなかでひときわ異彩を放っているのがここ「長野屋」。 この建物に見覚えのある方も多いはず。 こちらの長野屋さんはその外観からもわ ...
【谷根千の終着駅】由緒正しい下町食堂『動坂食堂』で食す!
※2019年12月に訪問した折りの記事です! さて以前、本家の方で谷根千の散歩レポートを書いた際、千駄木・団子坂のところで「近くの動坂下にある『動坂食堂』がオススメ」みたいなこともあわせて書きましたが、今回は"やっと"件の『動坂食堂』に再訪できたので、その時のレポートです。 cf,谷根千を歩く。 谷根千を歩く。【おまけ編】 Amazon 新版 谷根千ちいさなお店散歩 さてまず個人的な思い出なのですが、東京に住んでいた頃、ここ『動坂食堂』さんの近くに住んでいたこともあっ ...
【私的愛用品】ツバメノート「KB4」考
目次 ・「KB4」のココに注目! ・「KB4」今昔物語 ・私的使用法 大分前に本家の方で書いた「私の文房具【私の本棚 余談】」でチラッと紹介した私愛用のノートについて、ここ10年来でいろいろ変わって変化があったのでそこを深堀りしてみようと思います。時代の流れというのか、発展でありまた淋しくもある変化の詳細です。 件のシリーズ「私の本棚」も、あれ以来書斎の模様替えなど相俟って、今では本棚に並ぶ背表紙も大分変わりました。昨今は専門とするインド哲学仏教学と、ここ数年かかずらわ ...
歌人・鳥居さんに会ってきた~三浦綾子記念文学館講演会レポ~
6月13日、北海道旭川市在の三浦綾子記念文学館において、開館20周年を記念した特別講演会が開催された。 ゲストは"セーラー服の歌人"として注目されている歌人・鳥居氏だ。 キリンの子 鳥居歌集 2016年に本家・ネト見の方でも紹介した歌集『キリンの子』は現在までに累計2万部を売り上げている。また、彼女の壮絶な半生もまた注目されている理由のひとつに挙げられていると思うが、今回はそんな前提は一旦置いて、一読者として実際どのような人なのか気になっていたのでその講演会を聴きに行ってきましたというレポー ...
湖に沈む「幻の橋」タウシュベツ川橋梁を行く!
※本記事の内容は2024年08月時点のものです。 北海道上士幌町。 大雪山東南麓に位置するこの街には、「幻の橋」と呼ばれる橋がある。正式名称・タウシュベツ川橋梁は、知る人ぞ知る北海道屈指の秘境だ(「旧国鉄士幌線コンクリートアーチ橋梁群」として北海道遺産や近代化産業遺産に認定されている。なお)。 これは2024年08月にタウシュベツ川橋梁を訪れた時のレポートです(なお見学方法はこちらから)。 300ピース ジグソーパズル KAGAYA 幻の銀河橋(北海道)-天の川とタウシュベツ川橋梁- ...
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