jinnosuke

『ねと見!』の管理人です。
昭和の終わりの方に北海道で生まれる。 専攻は哲学(インド哲学・仏教学)。 趣味は読書と散歩。愛読書は辞書。

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インド哲学仏教学/後鳥羽院と定家さん

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感想・レビュー

2021/4/16

【読書感想】ゲオルギー・システマスキー『人生は楽しいかい?』

  人生は楽しいかい? ゲオルギー・システマスキー 著 / 北川 貴英 監修 出版社:夜間飛行 発売日:2016/06/20 ロシア軍格闘術・システマ、それはロシア版ヨーガ  ロシア生まれの武術・システマをご存知だろうか?  武道や格闘技に興味のある人なら一度ならず名前を聞いたことがあるだろう。  近年その注目度が増しているシステマという一武術の奥義が、本書では遺憾なく開陳されている。  内容も以前紹介した『もしアドラーが上司だったら』のようなストーリー仕立てになっており、親しみやすい。  流暢な関西弁を ...

感想・レビュー

2021/4/6

【読書感想】吉村栄一『YMO1978-2043』

   YMO1978-2043 吉村栄一 出版社:KADOKAWA 2021/03/12 ファン必携書、次世代に語り継ぎたいYMOの軌跡  言わずと知れた伝説のテクノバンド・YMO(イエロー・マジック・オーケストラ)。  細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一の三人の顔ぶれは、老若男女問わず世界中に知られている。  そんなYMOの結成前夜からの逸話や裏話を、本人たちの証言はじめ数多くの関係者への取材をもとにぎゅっと一冊に凝縮したのが本書である。  第1部を1978年の結成から1983年の"散開"まで、第2部を199 ...

感想・レビュー

2021/3/30

【読書感想】ルイジ・コルナロ『無病法』

  無病法 ルイジ・コルナロ 著 / 中倉玄喜 訳 出版社:PHP研究所 発売日:2012/05/24  先駆的"食べない"健康法  近年、「プチ断食」や「ファスティング」といった空腹状態を活用した健康法が広まりつつある。  2016年ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隅良典博士らによるオートファジーの解明など、科学的な裏付けも相俟ってその注目度合いはより高くなっている。  本書は今から遡ることおよそ500年前、ルネサンス期のイタリアを生きた貴族による健康法の講和記録だ。  著者のルイジ・コルナロは、同時 ...

感想・レビュー

2021/3/20

【読書感想】イ・ミンギュ『「後回し」にしない技術 「すぐやる人」になる20の方法』

  「後回し」にしない技術 「すぐやる人」になる20の方法 イ・ミンギュ 出版社:文響社 2021/01/14  「明日やろう」は馬鹿野郎! すぐやる技術  「後回し」「先延ばし」……。  ダイエット中のジャンクフードよろしく、いけないと分かっていながら人心を堕落させる言葉。  韓国で大反響を呼んでいる心理学者が、科学的に実証された「後回し」を回避するための20の方法を紹介している一冊。  「決心」「実行」「維持」という三つの段階ごとにそれぞれの方法論が解説され、実例を踏まえながら行動の改善点を的確に示し ...

レポート

2021/3/12

【浪人時代の思い出】アリミツ君とマコちゃんのこと。

 受験シーズンも終わりに近づき、高校・大学はじめ、いろんなところで合格発表の知らせを耳にする季節となった。  毎年この時期になると、必ず浪人していた頃のことを思い出す。  私は某大手予備校で一年間浪人生活を送り、その間は予備校付属の寮で生活していた。  花の都・TOKYOに出てきたはずが、そこはなぜか木々の緑豊かで動物の鳴き声響くところだった。    人生初の満員電車。  都心ド真ん中にある予備校校舎へ通う日々。  起きてる時は(当然)勉強漬けだったが、ときどき破目を外して寮の仲間たちと長時間語り合ってい ...

感想・レビュー

2021/3/9

【読書感想】中島義道『晩年のカント』

  晩年のカント 中島義道 出版社:講談社(講談社現代新書) 発売日:2021/01/20  大哲学者が晩年に眺めた哲学の風景とその周辺  哲学史に燦然と輝く三批判書、そしてその思想を生み出した不世出の大哲学者・カント。  タイトル通り、本書はカントの晩年に焦点を当て、その仕事と生活、そして老い行く姿を語っている。  著者はかつてマスコミに"闘う哲学者"と謳われた中島義道氏。実は、カント研究を軸としたドイツ哲学が専門である。  本書は晩年の資料をもとに、さまざまな推察やエピソードが豊富に交えられている。 ...

感想・レビュー

2021/3/5

【読書感想】浅見帆帆子『あなたは絶対!運がいい』

  あなたは絶対!運がいい 浅見 帆帆子 出版社:廣済堂出版 発売日:2007/01/01  負の感情をリセットし、ステキな未来をつくるには?  Youtube講演家・鴨頭嘉人氏が、落ち込んだときには必ず読む本として話題になった本書。  タイトル通り、ポジティブのオンパレードのような内容だ。    日常でできるプラス思考を"自分の心を喜ばせる"こととして捉え、さまざまな方法論が示されている。  それはなにか特別なことをするのではなく日常に小さな変化をつけること、ネガティブなものからポジティブなものへと変わ ...

レポート

2021/2/26

【2021改訂版】ブログの更新サボってうつ病と闘ってきた

 さて今から遡ること6,7年前、メインの方で『ブログの更新サボって鬱病と闘ってきた』(現在削除済み)という記事をアップした。  公開当時はまだまだ頭もボンヤリという感じで、実際その後一年半にわたって更新も休止。その間、なんだかんだ寛解した。  寛解後は再びいろんなことにチャレンジしてみたくなったりで、結果目まぐるしい毎日を送るなか、自分がうつ病だったこともそれに関する記事をアップしたことも忘れていた。  しかし先日、メインの方で『【 鬱病 】経験者が語る! うつ病になるとできないこと5選!【 症状 】』と ...

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2021/2/23

【読書感想】小倉広『もしアドラーが上司だったら』

  もしアドラーが上司だったら 小倉広 出版社:プレジデント社 発売日:2017/03/11  アドラー心理学の"実践的"超入門書!  近年、悩めるビジネスマンや若者を中心に多くの人から注目されているアドラー心理学。  「自己啓発の父」と称されるその思想は、個人心理学という新しい心理学の草分けであり、常識を覆すような幸福論だ。名著『嫌われる勇気』のヒットも記憶に新しいところだろう。    ではそのアドラー心理学を現実社会の中でどう役立てればよいだろうか?  いろんな解説書も出ているが、その中でグンを抜いて ...