jinnosuke

『ねと見!』の管理人です。
昭和の終わりの方に北海道で生まれる。 専攻は哲学(インド哲学・仏教学)。 趣味は読書と散歩。愛読書は辞書。

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インド哲学仏教学/後鳥羽院と定家さん

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後鳥羽院project

2021/12/7

藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 その4(承元元年~承元2年)

     後鳥羽院の姿を記録する主な公家日記2  (甚之助蔵 藤原家実『猪隈関白記』岩波書店、昭和62年第2刷)   ・【運命の四の宮】藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 序奏   ・その1 治承4年~建仁元年(第1巻)   ・その2 建仁2年~元久元年(第1巻)   ・その3 元久2年~建永元年(第1巻)   ・その4 承元元年~承元2年(第2巻)   ・その5 建暦元年~建暦2年(第2巻)   ・その6 建保元年~建保6年(第2巻)   ・その7 承久元年~嘉禎元年・その後(第2・3巻) 目次 ●藤 ...

感想・レビュー

2021/11/30

【読書感想】コリンガム『インドカレー伝』

  インドカレー伝 (河出文庫) リジ―・コリンガム 著 / 東郷えりか 訳 出版社:河出書房新社 発売日:2016/03/08 カレーをめぐるインド社会文化史  私自身、学生時代の専攻がインド哲学仏教学だったので、その辺りの知識に疎い知人などから「やっぱりインドのことやってるからカレーとか好きなの?」といった愚問(揶揄?)をたびたび投げつけられてきた。単純にそれほどまでに「インド=カレー」という印象は蔓延っているのだろう。  本書はそんなインドにおけるカレーがいかに形作られてきたか、それを歴史的な背景か ...

感想・レビュー

2021/11/27

【読書感想】苫米地英人『思考停止という病』

  思考停止という病 苫米地英人 出版社:KADOKAWA 発売日:2016/03/26 「ノーマル」を徹底的に疑うこと  「思考停止」という言葉が人口に膾炙して久しい。とはいえ、思考停止している当人らはそのことに気づくことはない。それこそまさしく「思考停止」の状態なのだが。……  本書では「思考停止」に陥る原因とその脱却の秘訣を事細かに解説してくれている。  結論、思考停止に陥る原因は圧倒的な知識不足とゴールの不明瞭さに他ならず、これは想像に難くないところだ。  ではどうやってその状況からの脱却を図るの ...

感想・レビュー

2021/11/23

【読書感想】サチン・チョードリー『これからの時代のお金に強い人、弱い人』

  これからの時代のお金に強い人、弱い人 サチン・チョードリー 出版社:フォレスト出版 発売日:2018/07/06 お金が貯まる人の理由、貯まらない人の理由  巷にはお金に関する書籍が山ほど出回っているが、どれも似たり寄ったりの内容だと感じている人も多いだろう。しかし本書では、それら多くの書籍に共通して主張されているポイントをギュッと絞り出し、そのエッセンスが全面的に網羅・集約されている。  日本ではどうしてもお金を持つこと、大金を稼ぐことにネガティブな印象を持つ人が多い。それは文化的な背景として「清貧 ...

感想・レビュー

2021/11/22

【読書感想】前田浩『最強の野菜スープ』

  最強の野菜スープ 前田浩 出版社:マキノ出版 発売日:2017/11/16 "未病"というキーワード  著者は、ノーベル化学賞候補にも名を連ねる抗がん剤研究の世界的権威。そんな著者が伝える病気に負けない身体を作るノウハウを散りばめたのが本書。  「食事とは薬膳」という言葉もある通り、日々給する食事が私たちの身体を作り上げている。健康も病も、その遠因はすべて食事にあるといって過言ではない。  本書では著者が長年にわたる研究の末に見出した"病を未然に防ぐ"スープが紹介されている。がん治療がいかに進歩しよう ...

後鳥羽院project

2021/10/28

藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 その3(元久2年~建永元年)

     後鳥羽院の姿を記録する主な公家日記  (甚之助蔵 九条兼実『玉葉』国書刊行会、明治39年刊。九条道家『玉蘂』今川文雄校訂、思文閣出版、昭和59年刊)   ・【運命の四の宮】藤原定家『明月記』にみる後鳥羽院の姿 序奏   ・その1 治承4年~建仁元年(第1巻)   ・その2 建仁2年~元久元年(第1巻)   ・その3 元久2年~建永元年(第1巻)   ・その4 承元元年~承元2年(第2巻)   ・その5 建暦元年~建暦2年(第2巻)   ・その6 建保元年~建保6年(第2巻)   ・その7 承久元 ...

感想・レビュー

2021/10/26

【読書感想】鈴木董『文字世界で読む文明論 比較人類史七つの視点』

  文字世界で読む文明論 比較人類史七つの視点 鈴木董 出版社:講談社(講談社現代新書) 発売日:2020/07/15 文字から見つめる人類の歴史  従来ひとつの指標とされてきた「四大文明」を離れ、現今の五大文字圏を基軸とした新たな文化圏を構築し人類の歴史を再認識しようとする意欲作。本書は、文明・文化への明確な概念整理を示したうえで、科学や宗教、文学・思想・組織、果ては衣食住やグローバリゼーションなど広範なジャンルの比較検証を行っている。  それはラテン文字を中心として「西欧キリスト圏」、ギリシャ・キリル ...

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2021/10/21

【読書感想】大村大次郎『改訂版 税金を払わずに生きてゆく逃税術』

  改訂版 税金を払わずに生きてゆく逃税術 大村大次郎 出版社:悟空出版 発売日;2021/09/10  成長しない国で人間らしく生きるために必要なこと  少子高齢化という現実に直面する日本。数十年来蓄積されてきたデータがあるにも関わらず、この国が何もしてこなかったことは既成の事実である。  本書はそんな日本を国民の側から叩き直す、そんな意気込みで書かれている。  著者は元国税局調査官で評論家の大村大次郎氏。数々の著作がありながら、どの著作もその視点・観点に定評がある。    本書に関しては例示が殊のほか ...

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2021/10/19

【読書感想】ゴッホ『恋愛工学の教科書 科学的に証明された恋愛の理論』

  恋愛工学の教科書 科学的に証明された恋愛の理論 ゴッホ 出版社:総合法令出版 発売日:2018/07/10 モテるために必要なこと  いかに"モテるか"にフォーカスを当て、恋愛の駆け引きへのアプローチと方法、手順、注意点などが簡潔にまとめられている。しかしあまりにも内容が希薄なうえ、学術的な要素は皆無。なにより早い話し「ナンパを繰り返して性交をしろ」という文言に集約される。  内容の薄さ以上に「モテる男が更にモテる」というスパイラルが強調されているだけで、恋愛テクニックの上達を目指して本書を手にした読 ...