【読書感想】辻敦哉『髪が増える術――成功率95%のプロが教えるすごいメソッド』

 
 髪が増える術――成功率95%のプロが教えるすごいメソッド
 辻 敦哉
 出版社:ダイヤモンド社
 発売日:2021/07/27

失われてしまう前になすべきこと

 本書では、5000人の髪の悩みと対峙してきた理容師が、健康的な髪を取り戻すべく”髪を元気にする”アプローチが紹介されている。
 育毛・増毛に関する商品や書籍、またネットの記事などはそこかしかに累々としているが、本書はそのどれよりも簡潔かつ詳細に元気な髪を取り戻すための方法を示してくれている。
 日頃の習慣にはじまり、定番のシャンプー方法。また髪トラブルの原因をタイプ別に分けた対策方法など、様々なテクニックが並ぶ。図解が豊富なのも嬉しい。

 その中でも、個人的にとても興味をひかれたのは食事法だ。
 昨今、巷では「腸活」といった言葉もよく聞かれるようになったが、普段の食生活が人体に与える影響、その大きさが計り知れないことは想像に難くないだろう。
 実際東洋医学において髪は「血余」とも呼称される。東洋医学でいう”血”は単に血液を指すにとどまらず、血液によって運ばれる栄養をも指している。つまり、全身を巡る血液が質・量ともに正常であれば、髪もまた正常なハリと艶・量を保つものと考えられているのだ。これもまた想像に難くない。そもそも髪に限らず我々の身体を形作っているものは、日々摂取する食物が形を変えたものなのだから……。
 本書では他にも、シャンプーについての考察やドライヤー方法なども紹介されているが、真骨頂は髪の「オイルパック」法だろう。髪の悩みを抱えた人々に、95%の成功率で応えた著者だからこそ語れるメソッドだ。

 某ソ●トバンク会長の名言「髪が後退しているのではない。私が前進しているのである」と喝破できるほどの度胸、あるいは懐の深さを兼ね備えているならまだしも、世間一般の人々、特に実際髪のトラブルに悩む人にとっては死活問題ともいえる状況。これを覆すためのヒントがギュッと凝縮されている一冊。

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