昨年夏に上京した折、ちょっと時間が空いたので赤羽で途中下車して住宅街を散歩してきたレポートです。
赤羽といえば最近では住んでみたい街として人気もうなぎ上りのようですが、細い路地に"せんべろ"飲み屋街と、知る人ぞ知る隠れたディープスポット密集地帯だったりする。また昨年暮れ、タレントの壇蜜さんと漫画家・清野とおるさんのご結婚が報じられた際、清野さんの地元ということでもその名が更に広まったりしたのは記憶に新しいところ。
駅付近のふざけた七福神像やホテル屋上の自由の女神像なんか特に有名ですが、今回は赤羽駅東口方面の閑静な住宅街の間をプラっと歩いてみました。
※注意事項
住宅街を散歩する際は私有地や私道へ無断で立ち入るのはやめましょう。
また、住民の方へ迷惑になるような行為もやめましょう。
ゴミのポイ捨てや歩きたばこ等はもってのほか!
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さて、赤羽、特に今回歩いた東口方面の住宅街は高度経済成長期に建った団地など住宅街の広がるところだが、ここにもともと何があったかご存知の人は今ではそう多くないだろう。
先に答えを言うと、赤羽はもともと陸軍の大隊と火薬庫などの軍需品貯蔵施設があった場所だ。
地形的にも武蔵野台地の端にあたり地盤も強固。また鉄道の要衝として交通の便の良さは今なお都内屈指。軍用地として重宝されたのも頷ける。
実際、赤羽駅北口を出てすぐのところには塞がれている軍用倉庫出入口跡が見える。
この上にある赤羽台団地の中にも工場の基礎部分が再利用されているものなどがある。
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団地内や住宅街のいたる所にもこうした痕跡は残されていて、今回は行けなかったけれど軍用鉄路の跡があったり境界石がそのまま保存されていたりと、マニア垂涎のスポットだ。
もともとの予定なしに事前の下調べもないままの散歩だったのが本当に悔やまれる。
先ほどの軍用倉庫出入口跡を高架下に沿って坂道を登ってみましょう。
そこに現れるのは『赤羽八幡神社』。
日本史の教科書で有名な征夷大将軍・坂上田村麻呂ゆかりの神社。
でもそれ以上にこの神社は鉄道ファンにとってはあまりに有名な撮影スポットだったりする。
その理由はズバリ!
「神社の下を新幹線(在来線も)の線路が走っている」
このことにつきます。
高架の上を見上げると鳥居が。
タイミングさえあえばこの鳥居越しに走行中の新幹線や鉄道車両を撮影することも夢ではないという素晴らしい場所。
上越新幹線の工事が始まったころ、どうしてもこの神社のある小山を避けることが出来ずにやむなくこういうトンネル形式になったらしい。
ちなみに、上記写真の鳥居のある坂道ではなくではなく、高架下を行った方が本来の参道となります。
そして地味にこちらの方が神社としての趣きがあっていいと思う。
また、こちらの神社は関ジャニ∞のファン(エイターさん)にとっても聖地だったりする。
現在赤羽八幡神社では「∞」をお守りの印として絵馬や御朱印に入れていることに由来するようです。
今回行った折にはあまり絵馬の数もなく、御朱印も(人気ゆえか?)売り切れだったので肝心の「∞」マークには残念ながら出会えませんでした。
ではここから住宅街の中をブラっと。
先述の通り、赤羽駅東口方面に広がる住宅街、元陸軍の軍用地一帯は武蔵野台地の端にあたるので、北側にある荒川の流れをくむ平地とは当然高低差がある。
したがってこの近辺も予想に反せず坂道が多い。
赤羽の象徴ともいえる赤羽台団地。
たしか「2ちゃんねる」創始者の西村ひろゆきさんもこの辺りの育ちだったはずw
昨今の時流と相俟ってか、再開発に向けて軒並みもぬけの殻となっていた。
赤羽台団地から平地へのスロープ。
狭い路地にも立派な石段の階段がある。
三日月坂。
上から見ると、カクっと折れているのがよくわかる。"三日月"とはよく言ったものだ。
台地にあってこの高低差を見てとれるだろうか?
どこを見ても風情のある階段・坂、そして路地。
また一歩坂を登れば屋根は下に見える。
水車坂跡。
江戸の昔、岩淵宿が近場にあったことからこの一帯は盛り場というより農耕集落に近いものだったらしい。
台地との高低差を利用して水車が大変活躍していたであろうことが伺える名残。
軍用地の跡は今では立派な公園となっている。
……と、今回はこんな感じで。
ホント事前にちゃんと予定して下調べしておけばよかったと思うのが正直なところ。
赤羽の元軍用地跡ということも含め、再度散歩に訪れたいところである。
その折は、ネット仲間を誘って〆に赤羽で一杯というのも面白い企画かなと思っていますw
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