【溢れ出る昭和感】新宿の老舗食堂・長野屋で定食を食べる。

 さて昨年末に上京していた折、久々に行ってみたのでサクッとレポートです。都内住のころ新宿界隈で用事があるとき、食事時なり小腹が空いたときなどにちょいちょい食べにきていたお店。

 


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風景は記憶の順にできていく

 
 
 新宿駅東南口を出てすぐ。様々な飲食店がひしめく新宿の街のなかでひときわ異彩を放っているのがここ「長野屋」。
 
 
 
 この建物に見覚えのある方も多いはず。

 こちらの長野屋さんはその外観からもわかるとおり、老舗。
 創業が1915(大正4)年と、なんと100年以上の歴史があります
 ちなみにこの1915(大正4)年は第一次世界大戦真っ最中。新撰組の副長だった永倉新八や斉藤一が亡くなったのもこの年。芥川龍之介の『羅生門』が発表されたのもこの年ですね。

 昔ながらの造りのビルの一階、赤い軒が特徴的な店構え。
 写真を取り忘れたけど、入り口の横にはやっぱり昔ながらのレトロな食品サンプルがガラスケースに入って置かれている。
 
 
 
 メニューでお分かりの通り(写真みづらくてスンマセン)、家庭的というか昔ながらのザ・食堂という感じ。

 定番の定食の他に、単品料理も充実している。
 ちなみに全メニュー、表示価格に消費税として20円加算されます。こういうザックリした感じがいとをかしw
 あと、お酒のみの注文はできません。最低一品はなにかしらお料理を注文のほど。
 
 
 
 店内もこんな感じ。
 時間帯によっては店内ビッチリのお客さんで身動きとるのもやっとという場合もあります。

 極めつけはこのご時世にあって店内全席喫煙可
 言葉は悪いですが、小汚く狭い店内にあってタバコの煙モクモク、更には近くのJRAから流れてきたとおぼしき競馬新聞を小脇に抱えたおっちゃんがビールを飲んでいる姿などを見ると、この店内だけ「昭和」のまま時間が止まっているように感じてしまいますw
 
 
 
 この時私が注文したのはビールと焼肉定食。
 値段・味・盛りつけ、どれをとってもごくごくフツー。そしてこの「フツー」であるというところがミソ。

 昨今、とんでもない量の山盛りだったり、変わり種だったり、アッサリだとかコッテリだとか、いろんな料理がテレビなんかでも紹介されていますが、人によって味のこだわりも好き嫌いも様々であるが故に、結果的に「お客さんを選んでしまっている」という印象がある。と同時にそれはお客の側も膨大な選択を迫られていることでもある。

 しかし、ここではそれがない。
 メニューから料理を選ぶそれはあるけれど、味も量も値段もごくごくフツーなものしかない。
 今回は食べなかったが、カレーなんかもごくごくフツー。可もなく不可もなく、特別おいしいわけでなく極端に不味いわけでもない。
 でも誰が食べても「あ、(お店で食べる)カレーだ」と言ってしまうカレーだ。
 フツーであるということを「標準的」と言い換えた方がわかりやすいかもしれない。こだわりの強い人にもそこらへんに無頓着な人にも、カレーをカレーとして認識させる。標準的であるということはそれだけ守備範囲が広いということだ。そうした料理を長年にわたって提供できるというあたり、老舗として生き残ってきた、そして常連はじめお客さんに愛され続けられているゆえんなのだろう。
 ちなみに、今回私が食べた焼肉定食で800円(+消費税20円)。やっぱりごくごくフツー。

 料理はどれもフツーとはいえ、昭和の雰囲気の中で食べられるというだけでも大きな特典だと言える。

 

長野屋食堂
東京都新宿区新宿3-35-7
営業時間:12:00~22:00
定休日:水曜
予約・カード支払いともに不可

 
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