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【読書感想】地球の歩き方『日本の凄い神木: 全都道府県250柱のヌシとそれを守る人に会いに行く』

 
 日本の凄い神木: 全都道府県250柱のヌシとそれを守る人に会いに行く(地球の歩き方BOOKS W24)
 本田不二雄

 出版社;Gakken
 発売日:2022/10/27

 八百万の神々が住まうこの国で……

 
 海外旅行の相棒、そのド定番である『地球の歩き方』シリーズ。近年は、海外はおろか国内ももちろん、他ジャンルとのコラボなど今なお目覚ましく斬新な"歩き方"を示してくれている。その中でも異彩を放つ本書は、タイトル通り「御神木」を巡る旅路だ。
 北は北海道から南は沖縄まで、日本全国津々浦々に鎮座する250もの御神木が掲載されている。昨今流行している「御朱印めぐり」も後ろ盾に神社仏閣を訪れる人が多い中、また違った視点でその巡り方を示唆してくれている。祀られている対象を巡るのが本来なのかもしれないが、現代的な神社仏閣巡りの範疇はそのことだけにとどまらない。
 本書の最大の特徴は、旅することにその主眼が振られているため、堅苦しさがない点だ。その謂れや御利益など、必要十分な情報も掲載されているが、どうしてもそこへ赴きたくなるような趣向が凝らされている。またバイアスがかかっていることを認めつつも、繰るページ繰るページ圧倒的な力というか神妙な気持ちになる。
 ひとつ難点を挙げるとすれば、掲載写真などに若干の誤植が見受けられることだろう。だからこそ反面教師的な意味合いで、現地を訪れ自分の目で確認したい気にもさせてくれる。
 「ジ○ジョ」コラボとか宇宙・南極編など、よくもまぁここまで色んな企画を書籍化してきたなとは思うが、まさかこんなニッチなジャンルまで……と驚かされてたまらない。

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