【読書感想】『松丸家の育て方』

 
 松丸家の育て方

 松丸悟/DaiGo/松丸彗吾/松丸怜吾/松丸亮吾
 出版社:repicbook
 発売日:2021/12/22

家族、その一つのあり方

 日本唯一のメンタリスト・DaiGoさん、謎解きブームの仕掛け人・松丸亮吾さん。この二人が兄弟であることは周知の事実だが、その間にも二人の兄弟がいる。
 そんな松丸家の四兄弟が、実父とともに各々の半生と松丸家のこれまでを邂逅している本書。
 
 「答えは親が教えるのではなく、子どもに考えさせる」
 「子どもには投資をしよう」
 亡き妻とさまざま話しあい決めたという教育方針。これが絶対的に正しいというわけではないが、結果的に個性豊かな四人の子息を育てるに至った意味は大きい。
 
 本書を読んでみると四兄弟の育った環境は実に恵まれていたと思う。読む人によっては多少反感を覚えるかもしれない。それぞれ私立に行った人もいれば浪人を経験した人もいる。大学へ進学したものの、中退という道を選んだ人もいる。それらが可能だったのは、実際問題、親の経済的側面によるものが大きいだろう。
 昨今「親ガチャ」という言葉が広く人口に膾炙しているが、親の経済的格差が子どもの教育水準に比例するという研究データもあるので一概に否定しがたい。だが、本書を読んでみると、そうした経済的な側面よりも、親子がどう対峙しているか、その姿勢の方がはるかに重要なのではないかということに気づかされる。
 
 個人的に、DaiGoさんの生配信などで兄弟同士語り合っている姿を見て、四人が四人お互い言いたいことを言っているように見えて、その実お互いを最大限リスペクトしているように感じている。本書でもその姿は変わらず、特に最終章で御尊父を交えた座談会を読むにつけ、兄弟間だけではなく親子間においてもお互いをリスペクトしている姿が感じ取れる。

 「”親”という字は、『木の上に立って子どもを監視する』ことではなく、『真っ直ぐ大きな木が育つように長い目で見守ってやる』ことを意味する」
 これは我が家に代々伝わる言葉のひとつなのだが、子を持った親ならそれがいかに困難なことか痛いほど分かるだろう。だからこそ実践しなければならないことであり、そしてその実行例のひとつが本書で語られる「松丸家の育て方」なのかもしれない。
 途方もない困難もあっただろう。だが今こうして表紙写真のように親子そろって笑顔でいられるのは、まさしく親子ともどもの努力があったからこそのものだ。

 繰り返しになるが、ここで語られる教育方針が絶対的に正しいわけではない。しかし人を育てていく、そのことについて有益なヒントがたくさん詰め込まれていることは確かだ。
 実子の教育に限らず、人が人を育てることの何たるかを考えさせてくれる。
 
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