【読書感想】苫米地英人『現代洗脳のカラクリ』

 
 現代洗脳のカラクリ
 苫米地英人

 出版社:ビジネス社
 発売日:2017/02/10
 

 自分の頭で考える。そのために必要なことと対処法と。

 
 オウム真理教元信者の洗脳を解くなどの功績のある認知科学者・苫米地英人先生の著書。
 刊行は2017年なので、部分的に鮮度の落ちるトピックはあるものの、全体として著者の主張は変わっていない。

 我々が目にする世界は”洗脳”で満ちている。
 テレビ番組、CM、電車内の広告……。こういうと、「陰謀論が~」「胡散臭い~」という声ももちろん聞こえてくるだろう。
 しかし実際自分たちが普段生活するなかで、どれだけの情報がなだれ込み、影響を受けているか冷静に考えたことがあるだろうか?

 本書は情報に溢れた現代において、常にそれと隣り合わせの状況下がいかに洗脳状態であるかということに警鐘を鳴らしている。
 洗脳洗脳と言い続けると訝しがる人も多いだろう。しかし、洗脳自体テレビなんかでよく見る何か特別な状況下において行われるものではなく、ごくごく自然な言動の中に潜んでいることを知っている人は少ない。そしてまた、その洗脳に対する対処法は洗脳の技術を知ることでしか叶わない点、その解決の糸口を知る人も少ない。

 確かに著者自身、ココ十数年に記している著書などはかなりスピリチュアル的な傾向があるので、その点毛嫌いしている読者も多いだろう。
 ただ、その主張は一貫していることだけは見逃してはならない。
 また本書に取り上げられている内容自体、正直ココまで書いてよいのかと思われるほどのことだが、それもまた知っている人は知っているので兎角問題にあげない。
 何が正しいのか? そもそも正しいことなんてあるんだろうか? そう思わせてくれる。 
 欺瞞に満ちた世の中が悪とは思わないが、そこに疑念を持つことは忘れてはならない。

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