【文豪ご用達w】老舗旅館『鳳明館』に泊まってきたときの話し【文京区本郷】

 
 
 
 
 ※2019年年末に宿泊しました。
 
 
 
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 「谷根千」地図で時間旅行

 
 
 
 コロナウイルスの問題で自粛の風吹き荒れる昨今ですが、今年三月、東京文京区にある老舗旅館・鳳明館からこのようなプランが発表されてのをご記憶されているでしょうか?

 ●「先生、進んでますか?」進捗コールも完備。旅館「鳳明館」にて、大正・昭和の人気作家になった気分を味わえる「文豪缶詰プラン」 (かーずSP 2020年3月9日)

 現在はテレワークにも対応したデイユースプラン「3密・心配ご無用! テレワーク応援」というプランが出ているようです。

 長い歴史を背負いながら、現代の時流にも即座に対応してくれるというあたり、老舗旅館の貫禄が伺えます。

 さて今回は昨年末に上京した際、鳳明館さんに泊まったときのレポートです。
 都内に住んでいた時ご近所だったので、散歩の途中なんかによく前を通ったり、後鳥羽院がらみでよく登場する通称・ママはかつて近くで喫茶店を開いていて、先代のご主人とも仲が良かったりと、結構自分の身近でご縁のある旅館なのですが、実は泊まるのは初めて。

 
 本郷三丁目駅から一路、東大赤門前を目指す。
 

 
 漱石の散歩道にも登場した菊坂を後楽園方面へ。
 東大前の本郷郵便局から入った方が近いのですが、わかりやすさでいうとこちらかと。
 
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 菊坂ホテル

 
 
 この「テイハン」の看板を目印に路地を入っていく。

 
 すると見えてくるのが鳳明館(本館)。このほかに台町別館・森川別館も近くにあります。

 
 威風堂々のたたずまいは圧巻です!
 木造2階建の近代和風建築のこの建物は登録有形文化財にも指定されています。

 いざ中に……
 
 21世紀の声を聞いてすでに20年だというのに、このレトロな感じは好きな人にはたまらないはず!
 入ってすぐ横の下駄箱は、宿泊客ごとにちゃんと名前入りで整理をしてくれています。

 上の写真の自販機の裏には共同の流し場があります。

 
 共同浴場もあり、結構遅い時間まで入ることができるとのことだが、なんでも浴場専用の温水がなくなるまでらしい。こんなところも時代を感じられて趣深いw
 

 二階の部屋へ……

 
 映画やドラマの撮影にも使われることがあるというのも頷ける造り。

 さて、通されたお部屋はこんな感じ。
 
 お一人様から団体用までさまざまな部屋が用意されているらしい。
 で、今回泊まらせてもらった部屋はこんな感じでこじんまりとした感じ。

 ここ鳳明館では昔ながらの宿泊施設同様、個人でも団体でもさまざまなニーズに応えてくれます。
 通常のプランでも朝食の有り無しはもちろん、布団を敷いておくか否かまでちゃんと対応してくれます。
 また飲食物の持ち込みも可能とのことですが、館内にもちゃんと売店コーナーがありお土産物も買えます。

 で、ここで一番私が唸ったのはなんといっても部屋の鍵!

 

 安全のため鍵自体の写真は撮りませんでしたが、昔ながらの”ザ・鍵”という感じ。
 ちょっとボケてて見えづらいかもしれないけれど、この鍵穴から推して量るべしの代物。
 なにより、戸を閉めても鍵をしめてもちょっとした隙間が出来てしまう感じが、昔ながらの日本の家屋という趣深さをより鮮明に実感させてくれる(もちろん隙間といってもセキュリティ上問題のない程度です)。
 セキュリティがどうの個人情報がどうのと叫ばれて久しいけれど、そんなことはまるきりどこ吹く風という風潮の時代もあったという名残というか……。
 もちろん、現代にあってそうした部分への対応は犯罪被害の抑止など重要ではあるけれど、それと同時に人と人とのコミュニケーションの中にある柔軟性という部分を堅牢なものにしているように思えてならない。
 そう考えると、建物というのはある意味で人の心を映す鏡なのかもしれない。
 また、経年劣化による建付けの悪さと書いてしまえばそれまでだが、そのこと自体、建物が”生きている”証なのかもしれない。

 東京のど真ん中でこれほどレトロな建物が存在しているというただそれだけでも、「心のオアシス」よろしく最高の癒しスポットであることウケアイ。
 なにより本郷界隈の住宅街にあるわけだから、都会にあって都会の喧騒を忘れることのできるという不思議な感覚が、歴史ある建物の風格と相俟って、タイムスリップしたような気分にさせてくれます。

 とまあ私の雑感などはここらへんにして、この日、実はチェックイン早々とある俳優さんのワークショップに参加する都合で宿はすぐに出ました。
 で、戻ってきたのは深夜だったのですが、宿泊客に関しては24時間出入りが自由ということで、門限などなくとても気楽です。
 とはいえ翌朝は始発に乗って取材に出かけなければならなかったので、ほとんど寝るだけに泊まったようなもの。
 今度泊まるときはじっくり建物を味わってみたいものです。

 ちなみにチェックアウトは朝7時からできるようですが、今回の私のように早朝出発の場合もちゃんと対応してくれますので、本当に痒いところにまで手が届くというか、至れり尽くせりの充実サービスです!

 

 相変わらずの矢継ぎ早なレポートになってしまいましたが今回はこの辺で。
 コロナ対策に対応した現在のプランでももちろんですが、自粛要請や事態の終息が見えた暁には是非多くの方に訪れてもらいたい宿です。
 また、わたし自身も今回時間があれば本郷界隈の散歩記事も書きたかったのですが、どうにも時間がとれずに断念したので、そのうちリベンジしようと思います。
 この界隈もまた散歩するにはいい道が多いのですよw 貴重な建造物はもちろん、六叉路とか昔ながらのフルーツパーラーやら……もちろん本郷古書街も。

 鳳明館<本館>
  住所:113-0033東京都文京区本郷5-10-5
  TEL:03-3811-1181
  駐車場 なし
  チェックイン  15:00 (最終チェックイン:22:00)
  チェックアウト 10:00
 
 鳳明館HP
  
  ※台町別館・森川別館については上記HPを参照。

 
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 日本ボロ宿紀行

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コメント

  1. monno より:

    田舎の中学生時代(約30年前)、修学旅行で泊まりましたが…あの当時のまま!驚きました(笑)!大浴場も狭く、なんとなく竜宮城的な絵がタイルで描かれていたような記憶が…。進学校だったので、東大に近いという理由だけで先生たちが験担ぎに選んだようですが、幼心に「なんてボロいんだ」と思っていました。夜もとにかく怖く、心霊話が盛り上がった思い出があります。懐かしさのあまりコメントしてしまいました!

    • jinnosuke より:

      monnoさん

       今ではこうした旅館も地方に残るか、あるいはレトロ風を掲げてつくられる限りで、生粋の老舗旅館、ましてや都会のど真ん中でっていうのは大変希少価値が高い存在だと思います。
       
       修学旅行でっていうのがステキですね!
       かけがえのない思い出の数々がこの鳳明館に詰まっているのかと思うと、それだけでも再訪してみたくなるところです。

      • monno より:

        今となっては、今までで一番思い出に残っている宿の一つです。懐かしいのは、歳をとったせいもあるかもしれないですね(笑)。素敵な記事をありがとうございました!コロナムードの中、少しほっこりしました!