100分でわかる! 決算書「分析」超入門 2021
佐伯良隆
出版社:朝日新聞出版
発売日:2020/09/18
決算書分析初心者にとってのチャート式
ハーバード大学でMBA(経営学修士)を取得した著者が編み出した「最強・佐伯メソッド」。
それを駆使し、決算書を読み解くために必要な最低限の知識と方法をギュッと一冊にまとめた書籍の2021年版。
すでに決算の入門書としての新定番化していることを知っている人も多いだろう。
どうしてそこまで支持を受けるのか? 第一に挙げられるのは「凄まじい」までに分かりやすい点だ。
決算書自体の情報量の多さに戸惑う初心者は多い。またその解説書を手にしても、夥しい難解用語や数値にいまいち理解が進まないということも多いだろう。
本書ではそんな決算書の特徴や会社の状態を、もっとも"身近なもの"といえる人体に例えて解説が展開進むため全体像が実にイメージしやすい。
次に、三つのステップに分けられた本書のメインが100ページに満たない薄さである点だ。
「基本編」にて財務三票の仕組みと要点を、「分析編」では会社の収差性・安全性・成長性の分析を、「実践編」では話題にあがる有名企業の最新の決算書をプロの視点から実践的に解説している。
これだけの内容で100ページに満たないのだから驚きだ。
会計士や経理担当者などとは違い、日々決算書と格闘することのない人たちにとって、決算書を読み解くために欠かせない部分だけを広範囲にわたってまとめてくれている。
各項目では「どこが」「なにが」重要なのか、その要点を冒頭でコンパクトにまとめてくれており、そこでなにを理解するべきかの目的をしっかり示してくれる。
"超入門"とタイトルがあるだけに初心者向けのため、中・上級者にはかなり物足りない内容だろう。
そのときは、次のステップに進むべくもう少し専門的な解説書に挑むべきだ。
どのジャンルでも、初学ではなるべくその分野の全体像が分かりやすく見渡せる入門書があった方がいいと思う。それが出来るだけ薄く、気軽に見開き出来るのならなお良いものだ。
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経理以外の人のための 日本一やさしくて使える会計の本