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【読書感想】鈴木健一編『千年の百冊: あらすじと現代語訳でよむ 日本の古典100冊スーパーガイド』

 
 千年の百冊: あらすじと現代語訳でよむ 日本の古典100冊スーパーガイド
 鈴木健一 編

 出版社:小学館
 発売日:2013/04/03
 

一家に一冊!日本古典文学案内の新定番

 
 高校の国語や日本史で触れる機会も多い日本の古典文学。有名どころなら原文の一部が教科書に載っていたり、資料集でも詳しく紹介されていたりする。だが実際、日本古典文学といってもその数は膨大で、名前を聞いたことはあるけれど中身は知らないというものがほとんどではないだろうか?
 本書は「人生を生き抜くためのことば」をキーワードに、712年成立の『古事記』から明治改元に没した橘曙覧に至るまで、約1000年間の日本古典文学の中から珠玉の100冊を厳選している。取り上げられている作品は、古典文学全集になら必ず収録されているもののほかに日記や仏教書など幅広く、あらすじと解説に加えて各書の名場面を原文と現代語訳で紹介してくれている。いうなれば古典文学の入門ガイドブック的な立ち位置になるだろう。これまで古典に親しんでこなかった人にとっては初めて目にするものも多いと思う。そのため解説といっても書き口はライトで、多少なりとも古典を読んできた人には物足りない感じがあるだろう。だがそれゆえに読みやすく、通読してみると日本の古典文学がどのような変遷を辿ってきたか、あるいはどんな背景から作品が生まれてきたのかを日本の通史にそって俯瞰することができる。
 当然、気になる作品を実際に読む前の予習的な意味合いで目を通すのも良い。特に受験生にとっては、学校で使う資料集とはまた別の視点を示してくれる参考書としても重宝だろう。残念な部分があるとすれば、図版の圧倒的な少なさだろうか? もちろんそれ故に読み物として集中できる節は否めないが。。。
 
 
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 だから古典は面白い

 
 

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